前回までで飛び上がりの直前までを作りました。
今回は飛び上がりと落下までを作っていきます。
0.相手を掴む
0.5.相手を引き寄せる
1.相手の左足を取る
2.担ぎ上げる
3.上に飛び上がる
4.上空で固めポーズになる
5.落下し極めポーズ
6.相手を離す
飛び上がりと落下
まず飛び上がり前の溜めポーズです。
参考動画を見ると右足を前、左足を後ろで腰を落とし、相手の両足を開いています。
双方の60フレームを75フレームにコピーします。
攻撃側の右足を前にする必要があるので、腰を落として左足を引きます。
センターをY軸下げてZ軸で後ろに引き、左足IKを後ろに引きます。このとき左足IKを少しY軸上げて浮かせ、つま先を左足首回転で接地するくらいだとよいです。
受け側のポーズを作ります。
両足を開き、首と肩の位置を60フレームと同じようになるようにセンター移動させました。
戻って攻撃側の腕ポーズを作ります。
相手の両ひざ裏を掴む位置に持っていきます。左腕IKがわずかに届かなかったので、受け側の右足を回転させて掴めるようにします。
細かいですが受け側の腕とひじを下方に曲げました。また、攻撃側の両足を少し回転させて外股にしました。
とりあえず溜めポーズはこのような感じでよさそうです。
モデルの平行移動
次に上空へ飛びあがりますが、その前に大事な修正があります。
75フレームと、
120フレームです。お判りでしょうか。
最初に作った極めポーズの向きが180°逆ですね。
極めポーズの向きを修正します。
受け側はIKをOFFにしているので、グルーブのY軸回転を+180°するだけです。
攻撃側も回転は同じですが、
IKがあるのでセンターもろとも修正します。
フレーム操作タブでセンターと各IKをSHIFTキーを押しながら選択後、XYZで移動させるとモデル全体が平行移動します。これで首の位置を合わせます。
手足のIKは左右反転しているので、それぞれ個別に修正したほうがよいです。
同じような場所を掴みます。
数値入力でのボーン位置修正
飛び上がりに戻ります。
まずは時間調整です。
75-120で時間を2倍にします。
最終の極めポーズは165フレームになります。中間地点より少し前の110フレームを飛び上がりの最上部にします。
この110フレームで攻撃側に切り替え、お好みの高さまでセンターを上昇させます。
今回はこのくらいです。
攻撃側はIKを使用しているので、このままだとポーズが崩れてしまいます。センター上昇分を修正してやる必要があります。
溜め部:
最上部:
XZはずれていますが気にせず。極めポーズへの移動のためです。
Yに注目すると、ちょうど+47になっています。というよりそのように入力しました。高さ位置を適当に決めた後、変化量が整数になるように再度入力するとよいです。
次に各IKにこの増加分を入力します。
すると空中で溜め部のポーズになります。
参考動画では最上部では足はほぼ下方向に向いているようなので修正します。
この後開くことになりますが、とりあえず次にいきます。
受け側に切り替えます。
センター位置を上昇させて首の位置を合わせます。増分だけ足し算してもよいですが、別モデルなのであまり意味は無いので普通に動かして合わせた方が早いです。
受け側の足を攻撃側の腕が合っていませんが、これは極めポーズに変化する最中のポーズだからです。
足開きは良い感じなので、攻撃側の腕IKを合わせます。
こんな感じでしょう。
双方のモデルの全ボーンを登録します。
補間曲線の機能
極めポーズまでの動きをみてみます。
飛んでから落ちてくるまでが若干長いですが、加速と減速が無いので違和感を覚えます。
そこで補間曲線の機能を使ってよりリアルな軌道にしてみます。
補間曲線について説明します。
左下のタブです。ここから各ボーンの移動の速さや速さの変わり方を変えられます。
かなり色々できるのですが、まずは必要なところだけ動かして説明します。
まずは受け側を変えてみます。
最上部110フレームの全ボーン◇選択します。
次に補間曲線のタブの以下のところを開きます。
「回転」となっている下に「すべて」があります。これに切り替えます。
そして、
タブのグラフにある赤い×をドラッグして動かし、上のような曲線にします。
すると、
変えていない攻撃側と比較して受け側の速度が変わりました。
動き始めが早く、終わりがゆっくりになっています。一方で最終の到達地点には同時に着いています。
上昇と落下時の補間曲線
この曲線は変化の推移を表しています。右端が設定しているフレーム、左端がその前のフレームです。
ボーンの移動や回転の変化は1フレームずつ各XYZの数値が変化して行われます。
この曲線が直線のときは、単純に変化量を間のフレームで均等に割り算して変化してきます。
上の図のような曲線のときは、フレームの前半で目的数値まで大きく変化し、後半で少しづつ変化して完了します。
これを利用することで、動きに緩急をつけるのが補間曲線の利用法の一つです。
受け側も合わせるために、この補間曲線タブのコピーを押します。
次に受け側に切り替えて、
同じフレームで縦選択してすべての登録ボーンを選択し、補間曲線を「すべて」に切り替えてから同じタブのペーストを押します。
すると攻撃側で設定した曲線がコピーされます。
早さはともかく、加減速はこんな感じにしておきます。
同様にして落下の補間曲線を決めます。極めポーズの165フレームの曲線を設定します。
先ほどとは逆に、落下スタートをゆっくり、地面に着いた時を最高速にします。
曲線は上図のように逆になります。
動きの緩急はよさそうです。
落下時間が少し長いので修正します。110-165フレームを半分の0.5倍にします。
また、ちょっと極めポーズが前進しすぎているので両者のセンター・攻撃側の各IKをZ軸方向に同じだけ(+3)後ろに下げます。
動きのアウトラインとしてよさそうです。
思ったより長くなってしまいました。
各地点でのポーズ修正がありますが、次回に分けます。
よろしくお願いします。