POV組技動画をMMDで作るためのコツです。モデル改造を含みます。
MMDのカメラはモデルに追従させることができます。それを例えばモデルの頭に登録すれば、POV動画になるかと思われます。
こんな感じですね。しかしこれで設定するとどうなるか?やってみましょう。
ラ・アヤキータの攻撃側POV動画で、いろいろ調整前のものです。結構荒いですな。 pic.twitter.com/CUursSgHAR
— チャイ (@chaipopo) 2020年3月27日
頭に追従して動くので、モデルの少しの首振りでも視点が移動します。ときどきモデルにカメラがめりこんでポリゴンの裏側が見えていたりします。
修正点は3つあります。
① 頭の動きにカメラが追従しないようにする
② カメラの向きを一定にする
③ モデルの干渉を防ぐ
まず1つ目。カメラが追従するのは首の動きで頭が動き、それでカメラ位置が動くためです。なのでこの首の動きとは独立していればカメラが安定します。
そこでモデルを改造します。PMXエディタでモデルを開き、首と頭のボーンを複製します。
名前は適当に。首の親は上半身2、頭の親はこの首のコピーです。
このコピーした頭にカメラを登録すると、首のモーションではカメラが動かなくなるので細かい振動をなくすことができます。
②のカメラ向きについて。
動画の意図にもよりますが、組技動画の場合見せたいものに視点を合わせておくほうが安定します。
そこで、いまのモデル改造に以下の2つのボーンを追加します。
「セルフカメラ」と「セルフカメラ照準」としました。ボーンの親子設定は上の図の通りです。
位置関係は上の図のように目の中心にセルフカメラ、そこからZ方向にずらしたところに照準をおきます。
この改造モデルを使って、MMDで以下のようにします。
照準をカメラの中心にしたいところに動かします。この例では相手の頭です。
そして外親設定で照準をそのボーンに登録します。するとカメラの先がモーションの流れに合わせて自動で対象ボーンを向くようになり、視点の向きが安定します。
③のモデル干渉について。これは頭などの材質を非表示にすればOKです。材質モーフを作っておくのがよいでしょう。
以上の調整をした動画はこちらです。
そしてこちらが調整後。違いがわかりますでしょうか? pic.twitter.com/dm9hXyBpDC
— チャイ (@chaipopo) 2020年3月27日
だいぶ安定した視線になりました。
他の方がPOVテクニックを書いているものと重複するかもしれませんが、組技でやってる人は見かけなかったもので。
何かの参考に。